宋 基燦　SONG Kichan

所属・職名	研究開発推進機構　特別研究員
研究テーマ	ブレイン-マシン・インタフェース、行動神経科学
researchmap	https://researchmap.jp/kichansong

宇宙生体医工学研究プロジェクトにおける研究内容

オペラント条件づけによる神経活動の可塑的な変化について研究をしています。具体的には、ニューラル・オペラント条件づけにおける複数のニューロン活動やスケジュールの影響などについて研究を行って来ました。ニューラル・オペラント条件づけは、動物が有する自発的な神経活動に対し強化（報酬を与えるなど）を行うことで、その神経活動の生起頻度を随意的に調節するよう学習させる実験科学分野の手法です。近年では、ブレイン・マシン・インターフェース（BMI）による外部装置の駆動において重要なプロセスとしても注目されています。これは、神経活動の随意的な調節という要素が多くのBMIの研究に応用されるからです。そして、そのような特性を持つニューラル・オペラント条件づけを活用することで、神経活動と身体運動との関係性についてより効果的に研究することができます。本プロジェクトでは、現在までの研究を生かし、複数の脳領域に渡る神経活動の随意的な調節と微細な身体運動との関係について研究を進めています。

プロフィール

韓国に生まれ、延世大学を卒業。大学時代に暗黙知識の学習に興味を持つことになり、心理学を副専攻として修了。大学卒業後もそのテーマについてより深く勉強したいと思い、研究者への道を選びました。文部科学省の国費留学制度を通じ来日後、京都大学文学研究科に入学しました。京都大学では、心理学専修で修士課程を修了、その後、同志社大学の脳科学研究科に編入し、博士号を取得しました。現在は、同研究科で助手として研究を続けています。